10/July/2004 Basel to Luzern

今日は巨匠建築家の作品詣です。

まず、ヴィトラミュージアムへ。
スイスから国境を越えてドイツに入ります。
バーゼルの市街はかなり開けていて、
さすが、ドイツとフランスとスイスがぶつかる、
文化レベルの高い街だなと思っていたところ、
国境を越えるととたんに、丘陵と山に囲まれた牧歌的な風景が広がります。
そのはずれに、ヴィトラミュージアムがあります。

フランク・ゲーリーの建物を期待していったのですが、
ちょっと期待はずれでした。ここはメインが工場だということを
忘れていたんですね。しかも、帰った後に見たかったゲーリーは、
ヴィトラの本社だったことがわかりました。かなりショックです。
でも、初めてザハ・ハディドの建築を体験しました。本当に斜めです。
内部でも船酔いしたかと思うほど、水平感覚を失うことがあります。
視覚的効果をねらったトリックは理解出来ますが、
その効果は?ねらいは?という部分で疑問です。
トリックがすべてと言ってしまってよいのか?
このような空間を創造出来ることはすばらしいと思うけど、
好きにはなれないと思いました。

そして、安藤忠雄氏の会議室棟。
これは、安藤氏の個性がすべて結集されているという力作でした。
海外での最初の作品と言うこともあるのでしょうか、
安藤氏の集中力を肌で感じました。
しかし、日本で何作品か見ている立場としては、新しさはなかった。
それでも、その土地の環境への配慮、その土地でしかできないこと、
会議を行うというファンクションを多大に考慮していること、
その上で出来ていることが良く理解出来ました。
その意味で、一番受け入れやすかった作品です。
しかし、外国では安藤氏が「サイレントの建築家」として認知されていることを
初めて知ったことが新しかった。もしかすると、当然のことだったりするのでしょうか?


Tadao Ando's pavillion, vitra museum

それから、レンゾ・ピアノ のバイエラー美術館。
実は、あまり期待していなかったのですが、
これがまた良かった。
いつものテクニカルに偏っているようなものではなく、
もっと自然との調和に重きを置いたような作品で、
とても穏やかで静かでした。
今まで見たピアノの作品の中では、一番良かったです。
(実は他には、パリのポンピドーセンター、関西国際空港しかない。)
屋外では、カルダーの彫刻広場で綱渡りの芸人が・・・

 
Left: Beyeler Foundation Museum, Designed by Renzo Piano, architect.
Right: Event at Calder's plaza in the museum.

そして一路、ルツェルンへ。
明日はジャンヌーベル詣でです。
ルツェルンの街自体は、山に囲まれた
とてもかわいらしい街並みなんですよ。


Town of Luzern

 

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