11/July/2004 Luzern, Zurich

朝一番でメッゲンにある教会に行きました。
ヘンリー・プラマーの最近の著作に掲載されており、
興味があったので、ルツェルンの中央駅からバスに乗って
少し遠出をしました。
天気が良くなく、最初着いたときはあまり印象的ではなかったのですが、
一時間ほど待ったら雲間から日が差してきて、大理石を通したその光で
室内がぱーっと明るくなりました。
ディテールに特徴はなく、その点ではアメリカのニューヘブンにある
SOM設計の図書館の方が印象的なのですが、
この教会では、シンプルな構成と光の見せ方が良い。
矩形の平面に、内部に一つボリューム(2階席とパイプオルガンがある。)
を挿入し、エントランス部分と礼拝のスペースを分けている。
入り口を入ってから、一度低い天井の下をくぐることで
目が内部の暗さに慣れ、礼拝堂の光りが幻想的に見える 。
プラニングとその効果を実感することが出来ました。
しかし、やはり私はSOMの図書館の方が好きかな。


Church, Meggen

これはルツェルンの中央駅と、手前がジャン・ヌーベルです。

 

これもジャン。キャンティレバーがすごい。
根本では梁せいが3.8Mで先端は2cmの薄さだとか。

 

チューリヒでは、コルビュジエセンターに行きましたが、
ちょっと期待はずれ。これはコルビュジエが亡くなってから
図面に従って作られたものなのです。さらに、本来は集合住宅として
設計されていたものをギャラリーに変えて作られているために、
スケール、ディテールに何となく違和感を覚えます。
サボア等と比較すると、スケールにはメリハリがなく、
ディテールはコンセプトは良いけれども納まりは普通。
色に関しては、本人のコメントがあったのか疑問です。
置いてあった図面集からはわからなかった。
コルビュジエの良さが半減しているように思えました。

コルの絵のコレクションとしてはすばらしいので、
それを見る目的なら、最高のギャラリーです。
写真は載せる気にならなかった・・・。

そこで、ベルンでお世話になったマークの作品を紹介します。
チューリヒの大学に通う学生のための学生寮です。
チューリヒに行くのなら、是非足を運んでねと言われていたので、
行ってみたら、これがなかなか良いじゃない。

コンペで勝ち取って実現させたプロジェクトだそうですが、
この特徴は、共用部分にあります。
主に、4人でひとまとまりになっており、キッチンが1カ所、
バスルームが2カ所あります。この共用部分がガラスで覆われており
廊下に対して オープンであることが、大きな特色です。
さらに、ダイニングキッチンの他に別のリビングがあることも特徴です。
オープンであることと囲まれていることがバランス良く配置されていて、
プランで見るより内部は快適でした。
実は、アポなしで外をうろうろ歩いていたら、住人の一人が良かったら
見にいらっしゃいと誘ってくれたのでした。
彼女は、オープンな共用スペースがお気に入りで、住み心地も良いと
大満足でした。建築家としては、住み手に満足してもらえることが
最高の評価ですよね。
是非、マークにもお伝えしたいと思います
それと、色遣いがとても柔らかくて、大人の色でした。
キッチンが真っ黒だったのには度肝を抜かれましたが・・・。

 

明日からズントー 詣です。

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